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2007年3月28日アーカイブ

「謝礼金に関する税金問題」について代表的な治験紹介業者・治験実施施設所がどのような説明をしているのか調査をしました。下記に一覧で掲載させて頂きます。

これは当ブログにて現在実施している「謝礼金に関する税金問題」のアンケート企画と一緒に見ていただけるとより分かるかと思います。ぜひアンケート企画にご協力下さい。

アンケートはこちらから

※この題材について、前にご投稿いただいた方がいたのですが、掲載が遅れてしまい大変申し訳ありませんでした。時間がかかりましたが、当方にて調査した結果を掲載しますので、見ていただければ幸いです。

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※治験紹介業者・各医学ボランティア会※

VOB(ボランティアバンク)
■治験参加前の説明
治験予約の際には、謝礼金に税金がかかることについて説明なし

■職員への質問
問い合わせをしたところ、「謝礼金の税金は本人の所得によって変わります。詳しくは税務署に問い合わせてください」との事でした。

■評価
「詳しくは税務署に問い合わせてください」とのことでしたが、もう少し親身になって教えるべきだと思います。これでは物を売るまで熱心に話すのに、いざ買ったら急に冷たくなる販売業者と同じです。
やはり、インターネット募集しかしていない業者ですとこのような対応になってしまうのでしょうか?

Curva(JMRS)
■治験参加前の説明
治験予約の際には謝礼金に税金がかかることについて説明なし

■職員への質問
問い合わせをしたところ、男性職員の方で謝礼金に税金はかからず、申告する必要はないとの事でした

■評価
これは職員自体が税金について理解していないだけではなく、治験案内をする以前の問題でした。
登録会などを定期的に実施してボランティアを募っているのであれば、治験案内や自分たちに都合の良いことだけを説明するのではなく、リスクを含めた説明・管理をすべきではないでしょうか?

JCPクラブ
■治験参加前の説明
治験予約の際には謝礼金に税金がかかることについて説明なし

■職員への質問
問い合わせをしたところ、女性職員の方で謝礼金に税金はかかるが、申告しなければ問題ないとの事でした。

■評価
職員の方が税金について理解しているにもかかわらず、申告しなければ問題ないと答えるのはどうかと思います。
本当にボランティア参加者のことを考えているなら、申告したほうがいいという事を伝えなければならないと思います。

U(ユウ)
■治験参加前の説明
治験予約の際には謝礼金に税金がかかることについて説明なし

■職員への質問
問い合わせをしたところ、男性職員の方で謝礼金に税金はかからず、申告の必要はないとの事でした。

■評価
これは職員自体が税金について理解していないので問題外です。治験を紹介する立場として、「ただ紹介するだけ」「聞かれなければ答えない」「説明しない」ではなく治験詳細(税金だけではなく薬が同等性かなど)を細かに説明をすべきではないでしょうか?

ボランティアサーチ
■治験参加前の説明
治験予約の際には謝礼金に税金がかかることについて説明なし

■職員への質問
問い合わせをしたところ、女性職員の方で申告してしまうと税金がかかってしまうので、申告しないほうがいいとの事でした。

■評価
当ブログスタッフが問い合わせをしたとき、「申告しないほうがいい」と聞き、非常に驚きました。
申告しないほうがいいと治験参加者に教えているということは、嘘をついて下さいと言っているのと変わりません。
もし治験に参加して、薬で体に影響がでた場合でも「それはお薬の影響ではありません」といった対応をするのでしょうか?
「申告しないほうがいい」などと説明するボランティアサーチは治験案内をしてもいいのでしょうか?

ニューイング
■治験参加前の説明
治験予約の際には謝礼金に税金がかかることについて説明なし

■職員への質問
問い合わせをしたところ、女性職員の方で申告をすると税金がかかるとの事でした。
「申告するかしないかはご自身の判断におまかせします。ただ、申告はしなくても大丈夫だと思いますよ」とも言っていました。

■評価
「申告をしなくても大丈夫ですよ」と言っていましたが、これは治験参加者に言うべきではないと思います。
これを聞いた治験参加者は皆、申告をしなくなってしまうでしょう。
税金に関してあとで問題が出た場合、ニューイングではどのような保障ができるのでしょうか?説明の仕方(指導)を変えるべきです。

医学ボランティア会:医療システム研究所
■治験参加前の説明
治験予約の際には謝礼金に税金がかかることについて説明なし

■職員への質問
問い合わせをしたところ、女性職員の方で謝礼金は給料所得ではないので税金がかかることはなく、
申告の必要はないとの事でした。

■評価
たしかに給料所得ではありません。
ですが年20万円以上の雑収入があると申告する必要がありますのでこのことを治験参加者に伝えるのが義務であり、紹介業者の役目でもあります。
職員は税金問題について理解し、治験参加者に説明できるようあるべきです。

コーメディカルクラブ
■治験参加前の説明
治験予約の際には謝礼金に税金がかかることについて説明なし

■職員への質問
問い合わせをしたところ、男性職員の方で謝礼金に税金はかかるとの事でしたが、上の者に聞かないと詳しいことが分からないとのことでした。

■評価
担当の者がいないと詳しいことが分からないとの事でしたが、関係者は治験の税金問題に関して理解しておくべきです。
ただ、自分で判断せず、他の紹介業者のように治験参加者のことを考えていないような発言をしなかったことは良いことだと思います。


※治験実施施設所※

信濃坂クリニック
■治験参加前の説明
説明会での説明はなし。

■職員への質問
職員の方に問い合わせたところ、女性職員の方で税金について聞いてみたところ、謝礼金が20万円を超える場合は税金がかかり、申告の必要があるとの事でした。
ただ信濃坂クリニックでは申告をしていませんとの事でした。

■評価
信濃坂クリニックで申告をしていないのは当然です。
ですが治験参加者は、申告すべきなのかどうか分かりませんので説明会のときに「謝礼金は雑収入に該当し、年間20万円以上の雑収入がある場合は申告の必要がある」ことを説明しておかなくてはいけません。
説明会での税金説明はしていないうえ、問い合わせでは上記のような説明であとで問題が発生した場合、信濃坂クリニックで保障できるのでしょうか?

大崎クリニック
■治験参加前の説明
説明会での説明はなし。

■職員への質問
職員の方に問い合わせたところ、女性職員の方で税金について聞いてみたところ、謝礼金に税金はかからないので申告の必要はないとの事でした。

■評価
施設所職員が謝礼金も「年20万円の雑収入」に含まれているという事を理解していないのは、とても問題があります。
施設所の職員として本来であれば説明会のときに説明しておくべきなのですが、電話応対した職員も知らないようでしたので大崎クリニックでの職員教育としてせめて「謝礼金にも税金がかかる」くらいは、教えておいたほうがよいのではないでしょうか?

新赤坂臨床検査センター
■治験参加前の説明
説明会での説明はなし。

■職員への質問
職員の方に問い合わせたところ、女性職員の方で謝礼金に税金はかからないので申告の必要はないとの事でした。

■評価
新赤坂臨床検査センターでは当ブログスタッフも驚いた発言がありました。
まず、税金について聞いてみたところ「謝礼金に税金はかかりませんよ」と言われたので、「謝礼金を含め年20万円以上の雑収入があると申告する必要があるみたいなのですが」と当ブログスタッフが話しました。
すると「そうなんですか?初めて聞きました。税金はかからないと思うんですけどね?」と言っていて、
「新赤坂臨床検査センター」自体に疑問を持ってしまうような発言でした。

関野グループ
■治験参加前の説明
説明会での説明はなし。

■職員への質問
職員の方に問い合わせたところ、男性職員の方で、謝礼金に税金はかからないので申告の必要はないとの事でした。

■評価
関野グループでは、治験参加者を他の施設所よりもたくさん集めているようですので、謝礼金の税金問題に関しても聞く方や疑問に思う方が多いと思います。
だからこそ間違えて伝えていることは大変問題があり、説明会で税金について話していないことは早急に改善するべきです。

北里大学病院
■治験参加前の説明
説明会での説明はなし。

■職員への質問
職員の方に問い合わせたところ、男性職員の方で、謝礼金も税金対象であり、収入とみなされるので自分の収入などを確認して税務署と相談したほうがいいとの事でした。

■評価
ここまで分かっているなら説明会の時点で伝えるべきではないでしょうか?
これを説明会のときに話していれば何の問題にもならないと思います。
「聞かれたから答える」では問題がありますので、常に治験参加者のことを考え、不安や疑問をなくすためにも税金問題に関しても説明会で説明するようにして頂きたいです。

横浜みのるクリニック
■治験参加前の説明
説明会での説明はなし。

■職員への質問
職員の方に問い合わせたところ、女性職員の方で、年間の所得が103万円を超える場合、税金はかかるとのことでした。
基本的に20万円を超える謝礼金の場合は税金がかかるそうです。施設所のほうでは誰にいくら謝礼を払ったかについては、申請していないそうです。

■評価
横浜みのるクリニックで申請をしていないのであれば説明会のときにボランティア希望者に説明するべきです。
あとで問題が出る場合が考えられます。
「20万円を超える謝礼金の場合税金がかかる」という事まで分かっているんであればなおさら最初に説明しておくべきだと思います。

観音台クリニック
■治験参加前の説明
説明会での説明はなし

■職員への質問
職員の方に問い合わせたところ、男性職員の方が治験での税金というのはありませんが、雑費税という形で年20万円以上の収入がメイン収入とは別にあった場合に申告する義務が生じるとの事でした。
治験の謝礼金も雑費税に該当するとの事でした。

■評価
ここまで分かっていながらなぜ説明会の段階で税金について説明しないのでしょうか?
これでは治験参加者に「知ってて話さなかったんですか?」と言われても仕方がないと思います。

桜会病院
■治験参加前の説明
説明会での説明はなし

■職員への質問
職員の方に問い合わせたところ、男性職員の方で会社に所属している場合・個人事業主・学生で申告の条件が変わるそうです。
基本的に年間103万以上の所得がある場合、申告の必要があるとの事でした。

■評価
税金について理解している職員の方でした。ではなぜ説明会のときに「謝礼金にも税金はかかる」ということを説明しないのでしょうか?
桜会病院は投稿して頂いている情報を見ても「良い施設所」とは言いがたいです。
それは今回の税金についてのように説明不足からもきているのではないでしょうか?

成守会クリニック
■治験参加前の説明
説明会での説明はなし

■職員への質問
職員の方に聞いたところ、男性職員の方で「申告しなくてもこちらで言われたことはないので、申告しなくて大丈夫ですよ」との事でした。

■評価
この発言にはとても驚きでした。
成守会クリニックが税務署からの問い合わせがこなければ、治験参加者も同じだと考えているのでしょうか?
税金問題について理解している、理解していないの問題ではなく最初から考えが「治験参加者の為」ではなく、「自施設所の為」なんだと思える発言でした。

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上記のような内容となっています。

上記臨試協加盟施設でさえ、謝礼金を含め年20万円以上の雑収入を得ている場合、税金を払う義務があり申告をする必要があるということを治験説明会のときにボランティア希望者に説明をしていません。 
中には、それ以前に税金自体を理解をしていない施設所もありました。
説明していないことにより、後から問題が発生した場合治験実施施設所は保障できるのでしょうか?
税金の問題に関しては、後からトラブルになるケースが多いようですので、ボランティア希望者の税金トラブル&疑問をなくすためにも治験参加同意を取る前に「謝礼金を含め年20万円以上の雑収入を得ている場合、税金を払う義務があり申告をする必要がある」ということを説明するべきであると当ブログでは考えています。

また余談となりますが、管理人の意見としては上記全ての治験紹介業者・各医学ボランティア会・治験実施設所すべてに問題があると思っています。
税金の問題について理解していないところなど問題外ですし、理解していても全ての治験紹介業者・各医学ボランティア会・治験実施設所が説明していません。
こちらから聞かなければ教えてはもらえないのが現状です。
これで本当にボランティア希望者のことを考えていると言えるのでしょうか?
治験に協力してもらうのだからこそ、ボランティア希望者のあらゆる面をサポートし、トラブルが起こらないよう税金の問題などについても説明をしておくべきだと私は思います。
もし当ブログを見て、治験紹介業者・各医学ボランティア会・治験実施設所が「税金について説明しなくてはならない」と考えて下されば幸いです。

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